ブルーベリー専用の土を使わないのはなぜ?
・ブルーベリー専用の土
ホームセンターではブルーベリー専用の土を置いているのに、それを買わずに
ピートモスや鹿沼土やバークたい肥など、色々混ぜて使っているのはなぜでしょう。
はるはずっと疑問に思っていたのですが、今回、理由がわかりました。
単に、中身の配合がわからないからだそうです。
もちろん、ブルーベリー専用土には、袋のどこかしこに何が入っているか書かれています
が、
そのパーセンテージは書かれていないことが多いです。
さらに、ピートモスが入っているものが多く、ピートモスを使いたくないという人には
向きません。
そのため、配合を独自に行う方が多いのです。
また、土を沢山使いたい人にとっては、割高になってしまいます。
ピートモス専用土は、初心者向け、ということがわかりました。
少ししか使わないからとりあえずブルーベリーの土で植えてしまおう、
という方にはこちらのランキングを載せておきます。
https://www.monotaro.com/k/store/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%9C%9F/
ということで、私って中級者くらいにはなったかな?と思いましたので、
使っている土について(赤玉土は使っていませんが)少し調べてみましたので、
皆さんの検討の足しになればと、以下に書きとめておきます。
私自身も振り返ることができますし(´艸`*)
・ピートモスとは
ピートモス(peat moss)とは、苔などの植物が腐植(ふしょく)物質となって蓄積した
泥炭(でいたん)を乾燥させたもので、強い酸性を示す「フミン酸(腐植酸)」を含有しま
す。
ミズゴケやヨシ、ヤナギ、スゲなどを土中の微生物が分解してつくり出した天然資材で、
主にガーデニングで土壌の改良に使用します。
国内では、主に北海道や東北地方などで生産されます。
外国産のピートモスもさまざま流通しています。
水分が少なく細かいカナダ産、水分が多めでやや目の粗い北ヨーロッパ産、ほかロシアや中
国、
樺太(からふと)産などで、その酸度は産地や製造方法によって異なります。
ピートモスには、酸度を中性に調整してあるものと、
調整していない「未調整」・「無調整」のものがあります。
基本的に、酸度が調整されているものは土壌改良用に、
未調整のものはブルーベリーなどの栽培に使用します。
酸度を表す「pH(ピーエイチ)」の数値は、必ずしも商品に記載されているとは限りませ
ん。
ピートモスを購入する際は商品の説明をよく読み、使用する目的に合わせて選びましょう。
ピートモスは材質自体の特徴として、フミン酸(腐植酸)という強い酸性を持っています。
一般的には酸度を調整しているものと、無調整のものの2種類が流通しており、
目的によって使い分ける必要があります。
酸度調整済みのものはpH6程度と中性ですが、無調整のものはpH3~4程度と強い酸性です。
単に保水性や保肥性の改善など、土壌改良で使う場合は酸度調整済みのものを使用し、
アルカリ性に傾いた土壌を中和する目的で使う場合は無調整のものを使うと良いでしょう。
ピートモスは保水性・保肥性に非常に優れた用土です。
また、荒く砕かれたピートモスは通気性にも優れています。
細かく砕かれたピートモスは通気性があまり良くないので使用用途によって繊維の大きさを
選ぶと
良いでしょう。
酸度の調整されていないピートモスは酸性なので、混ぜた土を酸性に傾ける効果がありま
す。
ブルーベリー、サツキ、ツツジなどの植物は酸性土壌を好みますので、
無調整のピートモスを2割程度土の配合に使用します。
ピートモスを多く配合しすぎると酸性が強くなりすぎてしまうため注意が必要です。
とても軽い有機質用土なので、ハンギングバスケットの土などに使用します。
また、製法として洗浄し、乾燥加工をされていることが多いことから比較的清潔な用土とし
て
室内植物や観葉植物の用土としても使用されます。
保水性が良いため種まき用の土としても使用できます。
・ココピートとは(別名ココグリーン)
わたしはピートモスは挿し木に使っていますが、その他のポットにはココピートを使ってい
ます。
ココピート(ヤシ殻培地)とは、
ココヤシのハスク(中果皮:ココナッツの殻の内皮にある繊維や粒)を原材料として、
0.1〜10mmに粉砕した粒を利用した有機培土です。
主な生産国はインドやスリランカで、有機質100%であること、高い保水性を持つことから、
多くの国で使用されています。
特徴としては、ココピートは、ヤシ殻のみを使った完全な有機物であり、
ココナッツ果実の堅い殻を作るファイバー状の層の繊維を堆積、発酵させて作られる天然資
源です。
このヤシ殻培土の原料となるヤシ殻の表面には、小さな穴が無数に空く多孔性となってお
り、
そこにたくさんの空気や水分を蓄えることが可能で、
素早く水分を吸収してバーク堆肥や畑の土などともよくなじみ、
ピートモスと違い一度乾燥しても繰り返し水を吸うことができます。
また、粒は荒めで粒子同士には適度な空間ができるので、
余計な水分は流れていく性質を持っています。
保水性・透水性・通気性に優れていて、養液栽培に適した培地といえます。
さらに、天然のヤシ殻が原料であることから循環型農業に適しているほか、
成型が容易なため土壌改良用や隔離栽培用など、用途に合わせた形状変更がしやすいのも特
徴です。
環境への影響としては、ヤシ殻培地は、これまで捨てられていた部分が材料であり、
環境や生態系に与えるリスクがより少ないと考えられています。
また、ヤシ殻培地は多くの作物が好む弱酸性なので、
使用前のpH調整が軽微で済むことがメリットといえます。
ココピート(ヤシ殻培地)は養液栽培の培地として高い適性がある一方で、
欠点がないわけではありません。
使用する際に気をつけるべき点としては、「有機物であるため物理性が変化しやすい」こと
が
挙げられます。
例えば、ココピート(ヤシ殻培地)は連用していくと、窒素分によって分解が進み、
C/N比(C/N比は、有機物に含まれる炭素と窒素との比率を表す指標です。)が
低くなる傾向があります。
具体的には、繊維が細くなって容積が減ったり、保水性が高くなる一方、透水性が低くなっ
たります。
日本に輸入されているココピートは主にスリランカ産で、中でも、長期間晒すことで得られ
る
「ブラックピート」は、塩分が洗い流されており、品質に定評があります。
しかし、近年は、早期熟成させた「レッドピート」が出回っており、
EC値(EC値とは電気伝導度のことであり、それは、土壌中の水溶性塩類の総量を示します)
に
バラツキがあることが問題になっています。
輸入企業や生産国の組合などが基準をつくって品質の安定を図っていますが、
使用に当たっては、成分内容、特にEC値を確認するようにしてください。
・鹿沼土
鹿沼土の特徴は、大きく分けて3つです。
●無菌に近い
鹿沼土はほとんど有機質を含んでいません。
有機質を含まない土は菌や虫がほとんど発生しないため、植物の育成にも向いています。
室内での栽培などに向いています。
病害虫の発生が植物に大きく影響を及ぼす場面などでも有効です。
●酸性
鹿沼土は酸性の中でも強い部類に入ります。
鹿沼土のphは4.0から5.0ほど。
そのため、酸性を好まない植物の育成には向いていません。
鹿沼土を利用する場合には、酸性を好む植物やphを調整するために他の土と混ぜる必要があ
ります。
●保湿性と排水性、通気性に優れている
鹿沼土は保水性と排水性だけではなく、通気性にも優れた特徴を持ちます。
これは鹿沼土特有のものではなく、同じ火山灰の赤玉土も同じです。
いずれもスポンジのような作りで、粒の中に空洞があります。
この空洞があることで保水性だけではなく、排水性や通気性に優れた土となっています。
鹿沼土と似た土で、「赤玉土」があります。
基本的には鹿沼土と似た特徴を持つ赤玉土なので、使い方も近いです。
ただし全く同じ成分ではないため、用途が少し異なります。
★ちょこっとメモ
挿し木や育苗には、鹿沼土のみでの利用が向いています。
植物が発芽するまでは、水分を切らさないことが1つのポイントです。
鹿沼土の小粒、細粒や微塵は保水性が特に高いので、発芽させるまでの育苗に向いていま
す。
また無菌に近い鹿沼土は、菌の繁殖に注意が必要な挿し木にも適していると言えるでしょ
う。
ただし挿し木も育苗も、発芽や発根の後には速やかな植え替えが必要です。
鹿沼土は酸性が強すぎるため、植え替えずに置いていれば生育不良を起こしてしまいます。
鹿沼土は酸性の土です。野菜など、多くの植物は弱酸性の土壌を好みます。
酸性に向いていない植物に使用した場合には、生育不良の可能性も高くなり、
野菜であれば収穫できなくなることも珍しくありません。
鹿沼土をメインの土にするのではなく、他の土を組み合わせたり、
土壌を酸性に傾けるための使用がおすすめです。
販売されている鹿沼土は全ての大きさが混ざったものではなく、
粒の大きさごとに分けられていることが多いです。
粒が崩れてしまい細粒や微塵が混じることはあっても、基本的には大粒や中粒などで分かれ
ています。
鹿沼土を購入する際は、どの用途で使用するのか明確にしておきましょう。
育苗に使いたいのに小粒以上の大きさを購入すると、
大きすぎて育苗に利用できなくなってしまいます。
まずは、粒の大きさごとの特徴を理解し、使いたい用途に合わせて大きさを決めましょう。
・赤玉土とは
赤玉土自体は肥料分をほとんど含みませんが、鹿沼土と同じく
植物を育てる上で重要な性質をいくつか持っています。
●通気性
粒状になっているため、用土の中に空間ができ、根の周りに空気が供給されやすくなりま
す。
根は土の中で呼吸しているため、酸素が必要になります。
あまり粘土質の強い土だと植物が育ちにくいのは、根が吸うことができる酸素がないためで
す。
赤玉土は粒になっており、根の周りに酸素を供給することができます。
根が呼吸すると二酸化炭素が排出されますが、
たっぷりと水やりをすることで根の周りの空気が入れ替わり、酸素を供給することができま
す。
赤玉土からはみじんと呼ばれる細かな土の粉が出て、
これが粒の間に目詰まりを起こすことがあります。
あらかじめ目の細かいふるいでみじんをふるい分けておくことで、より通気性、
排水性をよくすることができます。
●排水性
通気性同様、粒の間を水がさっと抜けるので、排水性がよいのも赤玉土のよいところです。
赤玉土は、いわゆる「水はけのよい土」といえます。
水はけがよいと根の周りに酸素が多く供給され、十分に呼吸できるので、根の張りがよくな
ります。
また、常に水浸しのままだと「根腐れ」を起こすことがあります。
あらかじめ細かな土の粉をふるい分けておくことで、そうした弊害を避け、
排水性をより高めることができます。
●保水性
水はけがよいと同時に、適度に水気を保つことができるのも赤玉土のよいところです。
水は赤玉土の粒の間をサッと抜けていきますが、一粒一粒は水を吸うため、
根が乾ききってしまうのを防ぐことができます。
赤玉土を用土として使うときには腐葉土などを混ぜますが、腐葉土や堆肥などの有機質を加
えると、
さらに保水性が高まります。
乾燥に強い植物や、根の周りが湿りすぎているのを嫌う多肉植物などを育てる場合には、
軽石や川砂など、保水性が低い用土を加えることで、水もちを調整することができます。
●保肥性
保肥性とは肥料分を用土にとどめておく力のことで、
この能力が高い土のことを「肥料もちがいい」といいます。
土の中の肥料分は、ほかの物質や用土にイオンの力でくっついています。
赤玉土は肥料分を引き寄せる力が強いので、せっかく与えた肥料が水で流れにくく、
土の中に保持されます。
こうした特徴のほか、赤玉土事態には肥料分がないため菌が少なく、
病気が発生しにくいのもメリットです。
このメリットを生かして、切り口から病原菌が入りやすい挿し木の用土としても使われま
す。
・鹿沼土と赤玉土の違い
まず、ph値の違いを挙げておきます。
・鹿沼土のph値:4.0から5.0ほど
・赤玉土のph値:5.5から6.5ほど
酸性などを表すpH値は鹿沼土が酸性なのに対して、赤玉土は弱酸性です。
植物が好むpHは6.0から6.5ほどの弱酸性が多く、赤玉土は多くの植物が好むph値に一致する
ため、
調整の必要が少なく利用できます。
反対に鹿沼土は酸性が強いので、基本的には単体の利用ではなく他の土との混合が必須で
す。
(ただし、ブルーベリー等酸性の土で育つ植物にとっては単体での利用も可。)
次に、排水性の違いがあります。
鹿沼土も赤玉土も排水性に優れた土ですが、鹿沼土の方が排水性と通気性に優れています。
鹿沼土は粒が崩れにくく形を維持しやすいため、排水性や通気性を保ちやすくなっていま
す。
赤玉土は粒が崩れやすいため、鹿沼土ほどの排水性は期待できません。
ただしどちらも粒の大きさが様々なので、極端な小粒や砂に近いものを利用した場合、
排水性は悪くなります。
最後に、乾いた時の色の違い。
私的にはこれが一番気にしている点です。
鹿沼土は、乾いているときと水分を含んでいるときで色が変化します。
水を与える目安は、鹿沼土のほうがわかりやすいです。
はるは怠け者なので、細かく見てまわるということが苦手です。
その点で、水をやる目安に鹿沼土を配合するのは私にとっては利点でした。
このような感じで、土選びをしています。
いま私が配合して使っているのは、ココピート、鹿沼土、バークたい肥、油かす、硫安(硫黄
粉)、
ハイポネックス(粉末)、ダイアジノン、もみ殻です。
油かすやハイポネックスは栄養に。もみ殻は、かさ増しに。
ダイアジノンはコガネムシ対策の為です。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ではまた、別の記事にてお会いしましょう。
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